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HTML5廃止でせっかく覚えたのにムダになる?

HTML5廃止!というのがトレンドに入っていて驚いた方も多いのではないかと思います
せっかくWebコーディングの勉強をしているのに!
覚えたことはムダになっちゃうの?
そんな風に思った方もいるかもしれません
この記事ではHTML5が廃止になった経緯とこれからのHTMLについてを簡単に解説したいと思います

結論

HTML5から「HTML Living Standard」が標準になった
基本的なHTMLを書く上では大きな違いはない
覚えたことはムダにはなりません!

もくじ
なぜHTML5は廃止になったのか
HTML Living Standardが標準に
CSS3はどうなるの?

なぜHTML5は廃止になったのか

Webサイトを作るときに書くHTMLですが、HTML5が登場したのは10年ほど前になります
そして2021年1月28日に廃止となりました

「W3C」と「WHATWG」

Webコーディングで使用するHTMLやCSSの仕様を決めている機関があります
それが「W3C」と「WHATWG」となります

W3Cとは

World Wide Web Consortium(ワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム)は、World Wide Web標準を策定している国際的な機関になります
HTMLだけでなく、HTTPやCSS、DOMといったWebサイトに関わるものの仕様を決めている機関になります

WHATWGとは

WHATWG(ワットウィージー ,ワットダブリュージーなど)は「W3Cがウェブ開発者の要望を軽視している」などと不満に思ったApple、Mozilla、Operaの開発者たちによって設立されました
2017年末にはMicrosoftも参加しています
そして WHATWG が W3C に「HTMLの改善をしろ」と求めて生まれたのが HTML5 となります

方向性の違いによる2つの仕様

WHATWGの要望で作られたHTML5ですが、時が立つにつれて W3C と WHATWG それぞれ独自の要素を付け足すなどして2つの仕様になっていくことになります

いわゆるIE問題で開発に苦労された方も多いかと思います。
それはInternet Explorerで表示が崩れるのはW3Cの仕様を元に開発されており、
Google Chrome、Firefox、SafariはWHATWGの仕様に沿って開発されていたからになります

Webサイトをひとつ作るにしても2つの仕様があればそれぞれに対応しなければならないため、結果的に開発者泣かせとなっていました

HTML Living Standardが標準に

2つの仕様が併存する時代が続きましたが、WHATWGが作ってきた「HTML Living Standard」 が標準となりました
W3Cが決めてきたHTMLの規格は全て廃止となりました

HTML Living Standardで何が変わった?

一番知りたいのはHTML5とHTML Living Standardで何が変わったの?と言うことだと思います
長々書いてきましたが、基本的な書き方は変わりません!

とはいえHTML Living Standardは日々アップデートされていくので、仕様を確認したりWebニュースをチェックするようにしましょう

●HTML Living Standardの仕様(英語)
https://html.spec.whatwg.org/
●HTML Living Standardの仕様(日本語)
https://momdo.github.io/html/

CSS3はどうなるの?

CSS3もW3Cの管轄になるようですが、いまのところ大きな変更はないようです
HTMLと同様、仕様を確認したりWebニュースをチェックするようにしましょう

●CSSの仕様(英語)
https://www.w3.org/Style/CSS/current-work

まとめ

「廃止」と言われると驚いてしまいますが、時間が経てば仕様が変わっていくのは当然のような気がします
今までもHTML、XHTML、HTML5とアップデートされてきました
名前は変われどHTMLのベースに大きな変更はないので、引き続き勉強を続けていいかと思います
たまに仕様を確認したりWebニュースをチェックするようにしましょう